指先から出る氣が1本だけ曲がっていた

昔、ダンナが気功を習いに行っていたことがある。
初日に帰ってくるなり、私にもレクチャーしてくれた。
胸の前で、ボールを持つように手を内側に向けて、深い呼吸を繰り返していると、わずかに指先がジンジンしてくる。
両手をゆっくりと近づけたり遠ざけたりすると、少し圧力を感じる位置があるのがわかる。そのまま続けていると、段々と弾力が出てくるようになる。
これが氣を溜めるということらしい。
「へぇー ドラゴンボールみたい」
これが私の「氣」初体験である。

その後も、気功の教室に行くたび、習ってきたことを教えてくれていた。
ある日、帰ってくると
「ちょっと面白いことしよう」
と、照明を消し、部屋を真っ暗にした。
さらに真っ黒のスピーカーカバーをバックにして、手を出すように言われ、その通りにする。
「全体をボンヤリ眺めるねん」
と言われ、ボーッと手を眺めていると・・・
ん?指先から白い線が出ていることに気づく。
でも薬指だけ曲がってる。

「見えてきた?」
「うん、白い線出てる」
「あれ?あんたの1本だけ曲がってるやん」
と言って、薬指の先から左に曲がって出ている線の上を、ダンナが指でなぞった。
「そやねん、それだけ曲がってんねん」

マジか!!

単なる目の錯覚ではないことを2人で確認した瞬間だった。

何で1本だけ違う方向に伸びていたのかは全く不明だけど、もし全てが真っ直ぐに伸びていたら、疑り深い2人としては、「ふーん、何か出てるような気がするね」で終わってたかもしれない。いや、間違いなくそうだろう。

氣のボールにしても指先から出る氣にしても、それがわかったからといって、どうやねん?ってものだけど・・・その後2人でいろいろなことを体験していくための「はじめの一歩」だったような気もする。

氣のボールはヨガのマスタークラスでも普通にやっているし、ホントに普通のことなので、未体験の人は一度やってみるのも面白いかも。
真っ暗な中で指先の氣を見るのも是非やってみて。コツはリラックスして、ボンヤリ眺めること。